真家みたまおどり
800年の伝統を誇る「みたまおどり」は福寿院に伝わる念仏踊りです。
平安時代末期、福寿院が創建された頃、現在、奈良県にある長谷寺から伝えられたとされています。念仏踊りは、その頃の高僧が住民に御詠歌と踊りを普及させました。
旧盆を中心に「御霊供養」として老若男女が寺の庭に集まり、毎年夜を徹して踊ったのがはじまりと言われています。
その後、菩提寺と新盆の家々で行われるようになり、明治44年に会員70余名による保存会が発足。伝承の基礎が確立しました。
みたまおどりは行列を作って入場します。これを「くりこみ」と呼びます。
先導が提灯を持ち、続いて「まとい」、「みどし」、「虎の皮」、「とうしん」、「軍配」、「さいまら」、竹製楽器の「びんざさら」、「しゃぐま」、「踊り子」、そして、はやし方として、「太鼓」、「笛」、「歌い手」(年寄り)の順に入場します。踊り子は扇子を持った「七月の舞」を1番目とし、2番目の「二の谷の舞」、3番目の「十六拍子の舞」と続きます。
地区の老若男女で構成する踊り子たちは、浴衣、花笠、紅たすき、手っ甲、白足袋、草履の身支度で踊り、みたまに供養を捧げます。 花笠にはオゴマ(ヒラヒラしたもの)を付けて顔を隠します。これは仏の姿を表しているとも言われています。
輪を成す踊り子の外周をさいまらと軍配が、それぞれ反対回りで踊り、交差をする度にタッチします。
旧盆の8月15日、先祖のみたまと現世に生きる人々の心が踊りを通じて融和します。地区を愛し、先祖を尊ぶ伝統が守り育てた誇り高い民俗文化財です。
みたまおどりに使用される用具類を紹介します。
2人が堤灯をもち先導します。
まとい:花笠のまといは5色の布で飾られています。
みとし:豪華な布で覆われています。
虎の皮:グレーの起毛のようになっています。
とうしん:赤いてるてる坊主のようなものが付いています。
さいまら:これを持って踊りの輪の外周を、それぞれ反対回りで踊り、交差をする度にタッチします。
びんざさら(竹製の楽器) 太鼓・笛
しゃぐま:数人の踊り手が手にしています。
2024年開催日程 | 8月15日(木) |
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住所 | 〒315-0121 石岡市真家273 |